その他 Q−05:
エンドクローズ製品を採用する場合、エンドクローズ加工によりデッキプレートの断面形状が大きく変わりますが、構造・耐火構造上配慮することはありませんか?
A: デッキ合成スラブの設計では、「施工時の荷重に対する検討」と「完成時の荷重に対する検討」を行います。これらの検討に対して、各々以下のとおり配慮する必要があります。
最初に、「施工時の荷重に対する検討」では、デッキプレート構造に対する配慮が必要になり、デッキ規準-2004では、以下のとおり記述していますので、これに従って下さい。
「端部に加工を施し、施工性に便宜を図った市販のエンドクローズ製品(図4.A)は、端部の断面性能は小さくなるが、曲げモーメントも支持点近傍では小さくなるために曲げ破壊を起こすことはない。更に、一般にウェブ座屈を防止する形状になっているため、支圧耐力は通常のものより高い。しかしながら、エンドクローズ製品で端部の形状を極端に平坦加工を施したものは、支持点近傍の曲げモーメントが小さくとも、曲げ破壊を無視できない場合があるので注意をする必要がある(図4.B)。」
現在市販されている合成スラブ用デッキは、端部を極端に平らにしているものはありません。他方、市販されているフラットデッキは、端部を極端に平らにしていることから端部破壊が生じることも想定されるため、(社)公共建築協会「床型枠用鋼製デッキプレート(フラットデッキ)設計施工指針・同解説」は、端部破壊を考慮した設計体系を採っています。また、同協会では設計に対応した製品であることを評価しています。

図4.A エンドクローズ製品

図4.B エンドクローズ製品の
端部曲げモーメント
次に、「完成時の荷重に対する検討」では、構造上と耐火構造上の2点について配慮する必要があると考えられます。
市販のエンドクローズ製品を用いたデッキ合成スラブは、端部断面が欠損することはなく、端部に作用する曲げモーメント及びせん断力に対して、デッキ合成スラブの設計では単純支持梁として構造解析を行うことから、曲げモーメントに対しては留意するような応力は発生しないと考えられます。せん断力に対しては、通常余裕がありかつコンクリート断面に欠損が生じる形状ではないため通常の製品と同等以上になります。

耐火構造面では、エンドクローズ製品を用いたデッキ合成スラブがオープン製品(端部を閉塞していない製品)のものと比較し、構造上不利になるような要因はないため、現状市販されている合成スラブ用デッキは差異なく耐火構造認定仕様として使用されています。
ただし、連続支持条件での耐火構造認定で、中間梁上のデッキプレートを押しつぶした断面をもつデッキ合成スラブで、スラブ断面欠損になる時は、認定試験時に中間支持部に生じる負曲げモーメントに対して、そのまま耐火構造認定を適用することは問題があると考えられます。
以上

図4.C
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