その他 Q−04:
敷設時のデッキプレートの仮止めやコンクリート止め固定のためのショートビードによる鉄骨梁への影響は?
A: 鉄骨部材を組み立てるための「組立て溶接」について「鉄骨工事技術指針・工場製作編」(日本建築学会)では、最小ビード長さを示しており、これによるとショートビード(極端に短い溶接)は、アーク・スタートとクレーターが同時に存在するとしています。ショートビードは、急冷されて収縮することから欠陥、特に割れが発生しやすくなります。もしこの状態でその上に「本溶接」した場合、溶け込まずに欠陥が残り、溶接後に進展して大きな事故につながる恐れがあります。
なお、ショートビードを避ける溶接仕様としては、上記建築学会技術指針に定められた「組立て溶接」の最小ビード長さを適用して、次表とすることが推奨されます。

                    組立て溶接の最少ビード長さ     単位:mm
板厚* 組立て溶接の最小ビード長さ
t≦6 30
t>6 40
                      注1)*:被組立て溶接部材の厚いほうの板厚
                      注2)鉄骨梁フランジ厚は一般に6mmを超えるので、ビード長さは40mm以上
                            となります。
しかし、デッキプレートの仮止めやコンクリート止め固定のための「仮付け溶接」は前述の「本溶接」の品質に影響する「組立て溶接」ではないため、また鉄骨梁が大きな繰り返し応力を受けた場合の脆性破壊を避ける観点からも、柱梁接合部近傍(梁成の1/2程度)やヒンジ形成の予測される部分でのショートビードを避け、それ以外の応力の低い範囲では従来の「仮付け溶接」を適用すれば良いと言えます。


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