施工 Q−08:
合成スラブデッキプレートの溶接工法には、焼抜き栓溶接、自動焼抜き栓溶接、スタッド溶接が採用されていますが、梁フランジの表面処理仕様によっては施工性が異なると思いますが、各工法の施工性に及ぼす梁表面処理仕様の影響は?
A: 梁の表面仕様は溶接施工性に大きく影響します。
         T)にデッキ敷設条件と溶接工法の適否、
         U)に溶接施工の特徴と対処法をまとめました。
設計時に梁に要求される表面処理仕様とデッキ溶接工法との関連を充分検討願います。

T)デッキ敷設条件と溶接工法の適否
デッキの種類
及び
板厚の組合せ
溶接
方法
梁フランジ上面の条件 隙 間
(mm)
天 候
塗装の種類 Znめっき
(どぶ漬け)
一般用
(JISK5621)
シアナミド系
(JISK5625)
鉛丹系
(JISK5622)
シングル板厚
1.2mm
1.6mm
SPW × × 0〜2mm 雨天または
寒冷の場合は
不可
APW × × 0〜2mm
STW × × 0〜1mm
セルラー板厚
1.2+1.2mm
1.6+1.2mm
SPW × × 0〜2mm 雨天または
寒冷の場合は
不可
APW × × × × 0〜2mm
STW × × × × 0〜1mm

注1. デッキの表面条件
シングルの場合:黒皮、塗装(一般用、シアナミド系)、Z12
セルラーの場合:Z12、Z27
2. 溶接方法の記号説明
SPW:焼抜き栓溶接、APW:自動焼抜き栓溶接、STW:デッキ貫通スタッド溶接
3. 溶接施工性の説明
○:標準的な塗装及びめっき膜厚条件内で施工可能。
×:施工不可。
4. 天候:鉄骨工事技術指針またはJASS6による。

U)溶接施工の特徴と対処策の説明
溶接方法 施工の特徴 理由と対策例
焼抜き栓溶接 1. 梁の鉛丹系塗装に使用しない 理由: 鉛丹系塗装は、一般的に膜厚が厚くガスを噴出しやすいので溶接欠陥が多発する。
対策: 鉛丹系塗装は、一般的に膜厚が厚くガスを噴出しやすいので溶接欠陥が多発する。 溶接する部分をマスキングして塗装しないか他の塗装をする。
2. 梁のZnめっき(どぶ漬け)に使用しない 理由: Znめっき量が多いと溶接時に多量のスパッタを発生して、焼き切れ,余盛り不足を多発する。
また、作業者への危険が大きい。
対策: 溶接する部分をマスキングしてめっきしない。
自動焼抜き
栓溶接
1. セルラーの溶接に用いない (溶接部がデッキ1枚となるよう に処置されている場合を除く) 理由: セルラーでは、溶け込みが浅いので溶接強度にばらつきを生じる。
対策: セルラーの溶接は焼抜き栓溶接で行う。
2. 梁の鉛丹系塗装に使用しない 理由: 鉛丹系塗装は、一般的に膜厚が厚くガスを噴出しやすいので溶接欠陥か多発する。
対策: 溶接する部分をマスキングして塗装しないか他の塗装をする。
3. 梁のZnめっき(どぶ漬け)
に使用しない
理由: Znめっき量が多いと溶接時に多量のスパッタを発生して、焼き切れ,余盛り不足を多発する。
まともな溶接作業にならない。
対策: 溶接する部分をマスキングしてめっきしない。
4. Z27のシングルデッキの
施工に注意する
理由: スパッタ量が多く余盛り径が小さくなり易い。
対策: 余盛り径が許容値を下回る場合には、溶接時間を長くする。
デッキ貫通
スタッド溶接
1. セルラーの溶接に用いない(溶接部がデッキ1枚となるように処置されている場合を除く) 理由: デッキ2枚貫通溶接は認められていない。
対策: セルラーの溶接は焼抜き栓溶接で行う。施工がスタッド溶接に限られる場合は、デッキに貫通穴を明ける。
2. 梁の鉛丹系塗装に使用しない 理由: 指針でスタッド溶接しないよう指導されている。
対策: 溶接する部分をマスキングして塗装しないか他の塗装をする。
3. 梁のZnめっき(どぶ漬け)に使用しない 理由: 指針でスタッド溶接しないよう指導されている。
対策: 溶接する部分をマスキングしてめっきしない。



▲ページ先頭へ戻る
ページを閉じる