適用 Q-04:
合成スラブの設計に関し、建築確認申請、構造計算適合性判定の際の留意点がありますか。
A: 構造計算適合性判定制度が始まり約2年半経過しました。今回、合成スラブ工業会では、これまでに鉄骨造建築物に合成スラブを使用した場合の比較的多い質疑事例を収集しました。また、それらの対応事例について資料を作成しましたので、設計の参考にして頂ければ幸いです。
  なお、本資料における指摘事項例は、(財)日本建築センター・構造判定部の協力を受けて作成したものですが、本資料は一般的な建築物を想定しておりますので、場合によっては検討が不十分、または異なる見解となる場合もあり得ますことをご了承願います。
 
  構造計算適合性判定においては、重点的に以下の項目が審査されています。
 
  1)工学的な判断を伴うモデル化の妥当性
  2)構造計算に適用する解析法、算定式の妥当性、適用範囲の妥当性
  3)演算の適正さ(演算結果の信頼性)
 
  従ってS造建築物に合成スラブを使用した場合、合成スラブの適用範囲、梁との接合部の検討、合成梁の設計等に関し、未検討、未記載、不整合、不明確等の理由により、指摘事項が多くなり、結果として審査期間が伸びる要因になっているようです。これらの項目について事前に検討し、構造計算書・構造図になどに明記しておくことで、構造計算適合性判定の審査期間の短縮につながると思われます。
 
以下に事前検討が必要な項目の概要を示します。 その後に適合性判定機関の指摘事項例とともに検討例を参考資料として作成しましたので、ご参考にお願い致します。
 
1.合成スラブの適用範囲が守られているか
合成スラブに関して、仕様の図面への記載・耐火認定の適用範囲などについての確認等が不十分である旨の指摘が多いようです。なお、標準図の添付、耐火認定適用範囲の確認は必須事項です。

2.梁と合成スラブの接合部について
鉄骨梁と合成スラブの接合は通常、頭付きスタッドボルトを用いるか、焼抜き栓溶接を用いています。これらにより、合成スラブを梁に接合し、水平せん断力を梁および柱に伝達します。
この際、算出した水平せん断力に対して頭付きスタッドボルトのサイズ、ピッチ等の検討が必要です。また焼抜き栓溶接にあってもピッチの検討が必要です。またいずれの場合でも、接合部の仕様を図面へ記載する必要があります。

3.合成梁について
合成梁構造方法は、スラブコンクリートと鉄骨梁を頭付きスタッドボルトにより一体化し、剛性、耐力の評価にコンクリートの効果を算入するもので、その設計法は「各種合成構造設計指針同解説(建築学会)第Ⅰ編」に記されています。この構造方法による場合は、計算結果だけではなく、スラブ有効幅、スタッド本数、断面二次モーメント、断面係数等の算出過程も含めて要求されます。接合方法にほとんどの場合、「不完全合成梁として設計する」と記載していますが、不完全合成梁とした場合も、頭付きスタッドは、一定以上の本数が必要になります。また、単にせん断力を伝達するだけの非常に少ない本数とした場合に、実際には、梁の変形により早期に頭付きスタッドが降伏することに注意が必要です。

4.梁の剛性増大率について
鉄骨造の場合、水平せん断力をスラブを介して各鉄骨ラーメンに伝達するためには、スラブを梁に接合する必要があります。この場合スタッドボルトを用いると、合成梁の設計としない場合でも、鉄骨梁の剛性はスラブの効果で鉄骨梁のみの場合より大きくなることが考えられます。
梁剛性を鉄骨梁のみとして(梁の剛性倍率を1.0として)応力算出すると、柱・梁の応力に関しては必ずしも安全側とはみなせず、また剛性率・偏心率についても適切な評価とならない可能性があります。
以上のことから、実況に応じた梁の剛性バランスを考慮し、柱・梁の応力検定比や剛性率・偏心率に余裕のある設計が必要となります。
  梁剛性の増大率の考え方は実務的な煩雑さも考慮して、両側スラブ梁の場合2.00、片側スラブ梁の場合1.50としてもよさそうですが、その他にも種々考えられ、いずれにしても設計者の明確な方針の提示が要求されます。
デッキプレートに合成スラブを用い、鉄骨梁との接合に焼抜き栓溶接とする場合、焼抜き栓溶接によって梁剛性が増加する効果も見られますが、スタッドボルトと異なり、この効果を断面の塑性域まで保証する構造方法ではないため、応力算出にあたっては剛性増大率を1.00(すなわち鉄骨梁のみの剛性)としたほうがよさそうです。
 
 
合成スラブに関する構造計算適合性判定時の記載例
1.合成スラブの適用範囲が守られているか
  構造計算適合性判定機関の指摘事項例
・合成スラブとしての図面への記載が適切におこなわれているか
                                     (標準図の添付や部材配置の確認)
・使用材料および材料強度が適用範囲内か
・積載荷重が適用範囲内か(最大荷重の規定およびスパン長さ)
・仕様は連続支持合成スラブか、単純支持合成スラブか(単純支持の場合、溝広タイプのみ)
・耐火認定(時間)適用範囲内か、かぶり厚さが確保されているか(山上コンクリートの厚さは適切か)
・使用上の支障が起らないことを確認しているか(建築主事の指摘事項)
・開口がある場合、開口補強要領は図示されているか
   (詳細は合成スラブ工業会発行の「合成スラブの設計・施工マニュアル」など参照)
 
 記載例
    合成スラブ標準図を添付し、適用材料、表面仕上げ、スラブ厚等該当箇所に記入
      本HPにリンクする工業会各社のHPに標準図をご用意していますのでお使いいただけます。
    合成スラブ床の検討
本件に用いた床スラブ一覧は図面***に示す。
全て耐火床2時間認定を適用するため、支持スパンが最大のS*1、積載荷重が最大のS*2 について検討を加える
合成スラブ ○○製 ○○75-1.2@90 2連続支持 耐火認定番号FP120FL-9****
S*1 用途:事務所
合成スラブ用デッキプレート○○75-1.2 (溝広) SDP1T( F = 205N/mm2)
普通コンクリート N = 21 N/mm2、山上スラブ厚90mm
スパン = 3,000 mm
荷重  積載荷重
        床仕上、天井等 

2,900 N/m2
900 N/m2
耐火認定許容積載荷重 =5,400×( 3,400 / )2 = 6,900 > ( 2,900 + 900) N/m2 OK
耐火認定適用スラブ厚 90mm以上 ≦ 90 OK
工業会各社の合成スラブの耐火認定は許容積載荷重、適用スパン他全て同じであり、上記検討範囲内では、以下の検討は自動的に満足されますが、参考に示します。
また以下の検討は各社HPの構造計算ソフトによっても自動計算、出力が可能です。
 
  合成スラブの検討
    断面性能 sZe = 36.3×103 mm3   sI=163×104 mm3        cIn = 21,260×104mm4
                  cZc = 3,609×103 mm3  cZt = 133.6×103 mm3  eZt = 4,351×103 mm3
    施工時の検討
          デッキプレートの長さを9.0mとし、3連続梁として支保工なしで検討する。
  設計時の検討

S*2 用途:機器保管庫
合成スラブ用デッキプレート○○75-1.2 (溝広) SDP1T( F = 205N/mm2)
普通コンクリート N = 21 N/mm2、山上スラブ厚90mm
スパン = 2,670 mm →
荷重  積載荷重
        床仕上、天井等 
2,700 mm
6,000 N/m2
900 N/m2
耐火認定許容積載荷重 =5,400×( 3,400 / )2 = 8,560 > ( 6,000 + 900) N/m2 OK
耐火認定適用スラブ厚 90mm以上 ≦ 90 OK
 
工業会各社の合成スラブの耐火認定は許容積載荷重、適用スパン他全て同じであり、上記検討範囲内では、以下の検討は自動的に満足されますが、参考に示します。
また以下の検討は各社HPの構造計算ソフトによっても自動計算、出力が可能です。

  合成スラブの検討
    断面性能 sZe = 36.3×103 mm3   sI=163×104 mm3        cIn = 21,260×104mm4
                  cZc = 3,609×103 mm3  cZt = 133.6×103 mm3  eZt = 4,351×103 mm3
    施工時の検討
          デッキプレートの長さを8.0mとし、3連続梁として支保工なしで検討する。
  設計時の検討
 
2.梁と合成スラブの接合部について

  構造計算適合性判定機関の指摘事項例
  接合部の検討が適切に行われているか、以下のような事項を確認している。

焼抜き栓溶接を用いた場合に、溶接ピッチが記載されているか(記載漏れが多くみられる)。
スタッドボルトを用いた場合に、極端に径が細い(13φ以下)あるいはピッチが荒く(@600以上など)ないか。
吹き抜けやブレースの偏在などにより、床面内に移行せん断力が発生する場合、面内せん断力の伝達について検討されているか。
デッキ床と梁との接合に用いる工法(スタッドボルトまたは焼抜き栓溶接)が記載されているか。
「スタッドボルトはS造梁を合成梁としないため計算を省略する。」とありますが、デッキスラブにより水平力が伝達され、剛床仮定が成立するためには、スラブと梁との接合部の検討が必要ではありませんか。
 
 水平せん断力の求め方
    (架構自重、壁荷重等はスラブを介してのせん断力から除外してよい)
 剛床仮定解法による場合
剛床仮定でのラーメン解法は基本的に一層一水平変位を基本としており、具体的には、ラーメン間を断面積大の仮想部材で連結したり、層荷重をラーメン水平剛性比で配分したり種々の方法が用いられているが、ラーメン間の伝達水平せん断力の形では出力されない。床スラブを介しての伝達水平せん断力は、下記の方法で算出できる。
 ブレース置換(床を大断面のブレースで置換し、ブレース軸力の水平分力から求める)
 ラーメン水平剛比で配分
ほぼ同一ラーメンで構成されている場合は
極端な不整形な構面配置でなければ、屋上階の外端大梁への水平せん断力が最も大きな値となると考えられる。

算定例 1
 
合成スラブと梁との接合の検討(焼抜き栓溶接の場合の例)
デッキプレートと梁とは焼抜き栓溶接で接合する。
 (合成スラブ工業会仕様 短期許容せん断力75mm-1.2mm@90 7.35 kN/個)
デッキプレート直交方向:接合部溝2箇所、中央部溝1箇所 計3箇所/600mm(@200mm)
デッキプレート平行方向:@450mm
合成スラブの水平せん断力の検討
上記の方法によって水平せん断力を求める。
最上階層せん断力 2,509 kN
最上階総重量=6,272 kN
最上階地震時床重量=3,920 kN
スラブ伝達水平剪断カQ=2,509 ×3,920/6,272 = 1,568 kN
X方向1構面当たり反カRx=1,568/4= 392kN
Y方向1構面当たり反カRy=1,568/6= 262 kN

最も大きな水平せん断力となる、外端構面について検討を加える。
 
算定例 2
 
合成スラブと梁との接合の検討(スタッドボルトを用いた場合)
例1 スタッドボルトを用いて水平せん断力を伝達する場合の、スタッドボルトの許容せん断耐力を定めた規準は見当たらない。日本建築学会「各種合成構造設計施工指針 第Ⅰ編 合成ばり構造設計指針」は頭付きスタッドの許容応力には触れないで、終局耐力のみを規定している。同指針は合成ばりのスラブと鉄骨梁を接合するに要する頭付きスタッドの本数を、終局耐力のバランスから算出することにしている。この考え方を受けて、スタッドボルトでデッキプレートを用いたスラブと鉄骨梁を接合して水平せん断力を伝達する場合の検討は「デッキプレート床構造設計・施工規準-2004 130頁~」に見られる。ここでは
スタッドのせん断耐力は「各種合成構造設計指針・・」に示される終局耐力を採り
スラブのコンクリートの終局せん断耐力をFs=Fc/10とみなし
スラブ内終局せん断力/スタッド終局耐力でスタッド本数を定め
必要保有面内せん断力に対し検討を加えている。
 
例2 スタッドボルトの短期許容せん断耐力を日本建築学会「各種合成構造設計指針 第Ⅰ編 合成ばり構造設計指針」の頭付きスタッドの終局耐力の0.6、0.5として水平せん断力に対して検討を加えている設計例もあるが、その妥当性については確認できません。
 
3.合成梁について
  構造計算適合性判定機関の指摘事項例
S造小梁は完全合成梁として計算していますが、完全合成梁が成立する条件として、スラブの有効 幅Bおよびスタッド本数、ピッチ等の検討などが必要ではないですか。
一例として完全合成梁として設計している内容を、もう少し詳細に説明して下さい。I、Z、スタッドボ ルト本数の決定など。構造図にはスタッドボルト本数が表示されていませんが、確認して下さい。
 
上記例はいずれも、合成梁としての設計ではなく、水平せん断力の伝達にスタッドボルトを用いた場合に、「完全合成梁、不完全合成梁として設計する」と記述したことによる指摘のようです。この構法によって耐力を算定していない場合に、不用意にこの用語を用いるのは、誤解を招きます。完全合成梁、不完全合成梁構法については、スラブコンクリートと鉄骨梁をスタッドジベルにより一体化し、剛性、耐力の評価にコンクリートの効果を算入するもので、「各種合成構造設計指針同解説(建築学会)第Ⅰ編」に記されています。この構造方法による場合は、計算結果のみではなく、スラブ有効幅、スタッド本数、断面二次モーメント、断面係数等の算出過程も含めて要求されます。設計方法については上記指針に詳細が示されています。
 
4.梁の剛性増大率について
  構造計算適合性判定機関の指摘事項例
大梁の剛性増大率に3.0など通常より大きな値がありますが、算定根拠を示す検討書が見当たりません。検討個所を示してください。
鉄骨造梁はデッキ床取り付き部分についてスラブによる剛性増大が考慮されていますが、梁とスラブ゙接合部スタッド等の検討はどこにありますか。検討箇所を示すか、未検討の場合は追加検討書を提出してください。(この指摘例は、スラブによる剛性増大を考慮しているにもかかわらず、スタッドの径やピッチが明らかに少ない場合)
スラブ付きの梁の剛度増大率を自動計算としていますが、どのように計算されているのか具体的に説明して下さい。構造図ではデッキ床と梁との接合は焼抜き栓溶接です。この場合、剛度増大率は1.0としなくてよいですか(参考:合成スラブ工業会のホームページQ&Aなど)
P.xxxで、2通りA-D軸間の梁は、基準となるスパンとの長さの違いから剛性低減を0.83として、一貫計算書の出力P.zzzでは剛性倍率が0.83となっています。当該梁は両側スラブ付梁ですのでスラブの合成効果を考慮した場合、剛性倍率は過小評価となりませんか?(剛性倍率は1.0以上になるのでは)
2階梁の曲げ剛性に、スラブの剛性効果を無視していますが、スラブと梁は頭付きスタッドで緊結されています。スラブを無視することが安全側の仮定ですか?剛性率、偏心率に影響しませんか?(一部に吹抜がある場合などでは、全ての梁のスラブ合成効果を一律に無視して剛性増大率=1.0として計算すると、剛性率・偏心率が適切に評価されない可能性があります。接合部に頭付きスタッドを用いた場合、原則として合成効果を考慮する必要がありませんか?)
 
鉄骨造の場合、水平せん断力をスラブを介して各鉄骨ラーメンに伝達するためには、スラブは梁に接合する必要があります。この場合スタッドジベル(ボルト)を用いると、合成梁の設計としない場合でも、鉄骨梁の剛性はスラブの効果で鉄骨梁のみの場合より大きくなることが考えられます。(剛性倍率≧1.0)
「各種合成構造設計指針同解説(建築学会)第Ⅰ編」では、通常、合成梁の設計時、鉄骨とスラブが全塑性変形するのに必要なスタッドジベル(ボルト)本数を定めていますが(完全合成梁)、鉛直荷重による曲げ崩壊の可能性がない場合は完全合成梁に要求されるスタッド本数の1/2以上(不完全合成梁)とすることができるとしている。この不完全合成梁に必要なスタッド本数は、スラブ有効幅内のコンクリートの全塑性圧縮応力、または鉄骨梁の全塑性引張り応力によって決められます。
ちなみに、スパン = 8.00m、H-400×200×8×13梁( a = 8340 mm2)、19φ1列スタッドボルト(等厚普通コンクリートFc21 q = 95.1 kN))の場合、不完全合成梁に要求されるスタッド本数nは n ≦ 0.5×235×8340/(95.1×103) = 10.3 本となり ピッチ@は8000/(2×10.3) = 388 mmとなります。
このため通常のスタッドボルトを配した場合、梁の剛性増大率について、設計者の考え方を聞いているようです。梁の剛性増大率は、スラブ有効幅、負曲げ時コンクリートの扱い、長期/短期時剛性をどのように考えるかで変ってきますが、以下の考え方でいかがでしょうか。
 
CASE 1
スラブの有効幅は「鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説-1999」8条1項3を参照にして求め、「各種合成構造設計指針同解説(建築学会)第Ⅰ編」を参照して、正曲げ・負曲げともコンクリートは全断面有効として断面二次モーメントを算出し、鉄骨梁断面二次モーメントで除して剛性増大率を求めた。
長期、短期応力は梁剛性を鉄骨梁剛性×剛性増大率として応力を算出する。
注:スラブ有効幅は、梁スパン・梁フランジ幅・隣接梁間隔によって異なり、全ての梁についてこの手法で求めるのはかなり煩雑となる。
 
CASE 2
正曲げ・負曲げともスラブコンクリートは全断面有効と考える。
梁両側にスラブがある場合はの剛性増大率を2.00、片側にスラブがある場合は剛性増大率を1.50両側にスラブがない場合は剛性増大率を1.00とする。
長期、短期応力は梁剛性を鉄骨梁剛性×剛性増大率として応力を算出する。
 
CASE 3
正曲げ時は、梁両側にスラブがある場合の剛性増大率を2.00、片側にスラブがある場合の剛性増大率を1.50両側にスラブがない場合の剛性増大率を1.00とする。   
負曲げ時は鉄骨断面のみ剛性とし剛性増大率を1.00とする 。
長期、短期応力の算出にあたっては、正曲げ・負曲げの反曲点を求め異なった剛性を設定するのは実務上無理なので、正曲げ時、負曲げ時の平均剛性を採用し、梁両側にスラブがある場合は剛性増大率を( 2.00 + 1.00 ) /2 = 1.50、片側にスラブがある場合は剛性増大率を( 1.50 + 1.00 ) /2= 1.25、両側にスラブがない場合は剛性増大率を1.00とし、梁剛性を鉄骨梁剛性×剛性増大率として応力を算出する。
 
いずれにしても、統一した考え方を明示すべきだと考えます。以下にその他の注意すべき例を記します。
一部位のみ、根拠なく剛性増大率を変更するのは避けるべきです。剛性率、偏心率の処理のための恣意的な変更と思われる場合もあるようです。
一部の一貫プログラムでは、スラブ剛性増大率は、一律に全ての梁に波及し、両側スラブ吹き抜けの梁にあっても1.0以上の剛性増大率が適用されてしまう例もあるようです。プログラムの特徴を確認して、対処してください。(屋根が折版などの場合、スラブ厚を入力しないとデフォルトで0以外のスラブ厚を考慮するプログラムもある)
デッキプレートに合成スラブを用い、鉄骨梁との接合に焼抜き栓溶接とする場合、焼抜き栓溶接によって梁剛性が増加する効果も見られますが、スタッドボルトと異なり、この効果を断面の塑性域まで保証する構造方法ではないため、応力算出にあたっては剛性増大率を1.00としたほうがよさそうです。
ただし柱・梁の応力検定比が極めて1.00に近い場合は、設計者の考え方を質されることもあるようなので、若干の余裕を持たせたほうがよさそうです。
スタッドボルトを用いた場合でも、CASE 2、CASE 3での算出には不確定な要素もありますので、柱・梁の応力検定比が極めて1.00に近い場合は、設計者の考え方を質されることもあるようなので、若干の余裕を持たせたほうがよさそうです。


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